プロ野球 セットアッパーとワンポイントリリーフの重要度

投手戦

野球の試合開始時は先発投手がマウンドに立つことになりますが、その瞬間に向けて前回の登板を終えた後から身体的・精神的な準備をします。役割はもちろん無失点、もしくは最少失点に抑えて試合を優位に進めることです。ベストは完封で勝利することですが、ハイクオリティースタートやクオリティースタートであっても評価されます。ただいくら入念な準備をしたとしても、プロとプロの戦いですから打者も工夫してきます。ファールで粘る、ヒットが出なくてもフォアボールを勝ち取るなどの工夫をするとピッチャーは疲労します。そして、球威が落ちたところを打者は狙い打つ訳です。

そんな時に登場するのがセットアッパーで、その存在はどの球団においても貴重なものとなっています。セットアッパーは週に何度も登板する可能性を秘めていますが、基本的に疲労困憊の先発投手の球より球威があります。野球は流れのスポーツでもあるため、先発投手のほころびを逃したくない相手打者にとってセットアッパーは厄介な存在です。特に防御率が0点台の安定しているセットアッパーであれば、マウンドに立つだけで球場の空気が変わります。

ワンポイントリリーフはその名の通り、ワンポイントの登板で相手のチャンスを潰す役割があります。どのチームにも好調で抑えるのが難しいバッターが存在するため、そのバッターを抑えることができれば勝機が近づきます。基本的に右バッターは右ピッチャー、左バッターは左ピッチャーに弱い傾向があるので、重要な場面で登板します。

セットアッパーとワンポイントリリーフはバッターにとって厄介な相手ですが、逆を言えばそこを崩せば一気に勝利に近づき、大逆転をすれば精神的なダメージも少なくないのです。